Lyon へ移住!!~パリからリヨンに引越してよかったこと」という記事を以前書いたのですが、この記事がけっこうアクセスを稼いでる。「リヨンて、どうなの?」と思ってる人がたくさんいるのね?

リヨンは今、パリからの移住先としても人気が高く、パリ近郊に住むフランス人の友人もこの前リヨンに下調べに来て、車で近郊の町などの様子を一緒に見て回ってきたよ。

ということで需要がありそうなので、パリとリヨンのそれぞれの暮らしについてもう少し掘り下げてみることにしました。

今日は、こんなテーマに焦点を当ててみましょう。

フランス第2の都市リヨンは首都パリと比べて物価が安いのか?

いちばん気になるテーマの一つですね。リヨンのほうが安いものと高いものとがあります。ざっと挙げてみると下のような感じです。

  • リヨン < パリ
不動産価格(家賃)

これは想像できますね。「住居」は生活費の多くを占めるだけでなく、暮らしの質を左右する重要な要素でもありますのでこの違いは大きいです。ただし、リヨンの不動産価格も地方都市の中ではいちばん高いので、パリのアパートが小さいのに異常に高いという事になります。

医療費

場所代と関係があるのかもしれませんが、たとえばGénéraliste(一般医)の診察料は、社会保障が定めている協定額(最低額)が25€なのですが、パリで25€で診察してくれる一般医は少ないです。このため、社会保障を補うために加入するミュチュエルと呼ばれる医療保険も、パリでの方が良い保険に入る必要があり、結果として保険料も高くかかります。

給与所得者の給与水準

↑現地で就職する場合、ここ大事です。働く側には残念ですが、これもまあ想像できる要素ですね。

レストラン(?)、食材

リヨンの方がちょっと安い…?かな?という印象もありますが、それでもわずかな違いなので「うわぁ、リヨンのレストランとか食費って、やすーい ♪」とまでは感じられません。あまり変わらないと言ってよいでしょう。

  • リヨン > パリ
移動距離に対する交通費

まず、リヨンの空港から市内に向かうとき、ローヌ・エクスプレスというトラムが16€以上もしてびっくりするはず。それから、普段使うメトロやバスでおなじみの「パリのRATP」対「リヨンのTCL」のチケット。いずれも1枚1.90€ですが、乗れる路線の数が違います。更に言うと10枚つづりのカルネは、パリが14.90€、リヨンは16.90€。パリは1枚の切符で2時間(バスは1時間半)有効、リヨンは1時間有効なので、リヨンの方が割高感がありますね。ただ、新しい分、設備の質はリヨンの方が良いかもね。

もっともコンパクトサイズのリヨン市内は、大した移動距離にならない場合も多いので、自転車やキックボードも人気です。

魚?

パリでも今頃値上がりしているのかもしれないのでよくわかりませんが、リヨンは魚が高い気がします(海からの輸送費がかかる?)。

  • リヨン = パリ

そのほか、フランスどこでも同じ値段の家電とか衣類などは、給与水準から考えればむしろ割高ってことになりますね。

 

こうやって改めて見ると、リヨン生活も劇的に安上りとまでは言えませんね。それでも、物価と生活の質とを考え合わせると満足度が高いのは、町がコンパクトで移動時間が節約できるため時間に余裕ができる、パリより広いアパートに住め、空間にも余裕ができる…といった感じでゆとりが感じられるからではないかと思っています。

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