Finalborgo

フィナルボルゴ (Finalborgo) へ行ってみよう

前の記事ではフィナーレリグレの海沿いの町の中心を見てみたけれど今回は少し内陸に入ってみる。

海から少し北の山側に入ったところにフィナルボルゴという村がある。もともとは別の村だったんだろうけど、フィナーレリグレの一地区といった感じ(?)。

中世の趣が残っている、イタリア版の「最も美しい村」の一つらしい。城壁に囲まれ、城門から出入りするこのフィナルボルゴのほうがどちらかというと海辺よりバイカー率が高めかな。すぐそばの丘にお城があったりして美しい。

Finalborgo

城門を入ると商店の並ぶ狭い路地を普通に散歩している人もたくさんいるけれど、夕方になると山帰りのバイカーたちが泥だらけのマウンテンバイクを停めてバーで一杯飲んでいたりする。

Finalborgo

自転車の雑誌などで見たような美しい高級自転車の数々が、普通に町のあちこちに停められてる。たまにつないでなかったりして、ちょっとびっくりした。

現地の自転車屋の人によると、”ここではそんなに神経質にがちがちにロックしなくて大丈夫” らしいけど…一応つないでおいたほうが安心よね。

ちなみにフランスの都市部でこういう自転車をこういうふうに停めたら、あっという間に自転車は行方不明。自分のEMTB、リヨン市内の路上とかにぜったい停めたくない感じだもん。

ところで、泥だらけのママチャリが道端に停めてあったら “うわ、汚な…何やらかしたんだ? ” って思うのに、マウンテンバイクだと、”この持ち主、どんなすごい所で乗ってきたんだろう?” ってなるのはなぜだろう?

そういえば、夜レストランのテラス席でごはんを食べていたら、向かいのピザ屋にガチな山チャリ男子6人組が到着した(ちなみに山チャリ女子6人組というのはなかなかお目にかかる機会が無い)。時間的にも、山の上で夕日でも眺めた後すごい勢いでダウンヒルをしてきたのかな、という雰囲気。テイクアウトのピザの箱を何枚も手にしたあと、別の店でパスタも大量注文して去って行った。

ガチな人たちっていうのはあの大量のピザの箱を自転車でどうやって運ぶんだろう?なんかテクニックとかあるのかな?と興味津々で見入ってたんだけど、ごく普通に自転車を押して歩いてピザを運んでいたわ。

それにしてもあの人たち、どれだけ食べるんだ?まぁ、でもおなか空くよね… と思っていたところ、翌日海辺のレストランの入口でこんな看板を見つけた。

バイカー向けスペシャルメニューってなんだ?いったいどんなものがもりもりに出てくるんだか(勝手にスペシャルにボリュームたっぷりなものを想像)?

自転車の町の自転車レーン事情

印象的だったのは、フィナーレリグレは自転車で売っている町のくせに、自転車で町の中や周辺を通るのがかなりこわいこと。

自転車レーンが「全く」無い。

リヨンの我が家の近所の狭い道にも、一方通行を逆走する形で地面に自転車の絵を描いただけのかなり無理がある「自転車レーンもどき」があるけど、それすら無い。あの、むかつく自転車の絵すら恋しくなるとは…。

地中海系ドライバーが自転車のわきのかなり近い位置を雑な運転で追い越ししていくから、海からフィナルボルゴまでなどの交通量の多い町を通りぬけ、車がビュンビュン通りすぎる国道だか県道だかを通って山に差しかかるまでが緊張のひととき。

…と思ったんだけど、ひょっとしてそのちょっとしたスリルあふれる難関(と言うのか?)も含めて「聖地」なのかな??