ロワール川の古城めぐりと言えば、パリから行くオプショナルツアーでもおなじみね。
トゥールとオルレアンの間の地域を中心にルネサンスの頃にお貴族の居住用の優雅なお城がたくさん建てられました。
シュノンソー城やシャンボール城が有名どころですね。
ところで、そのロワール川の上流のほうに流域最古の部類と言われる古城があることはご存知?
そもそもロワール川の源流ってどこ?
オルレアンの辺りで大きく方向を変えるロワール川の源流はオーヴェルニュ地方。ルピュイ・アン・ヴレのさらに南の方です。
この源流から40kmほどのところにあるのが、Arlempdes という村。発音はアルランドで良いのかな?
この村の火山でできた岩山に建つ古い城跡が、今回ご紹介したいこの Arlempdes のお城です。
村も「フランスで最も美しい村」に登録されてるよ。
Arlempdes 城を訪問する前に…
私たちは村とお城を見学する前に、EMTBで周辺の山をぐるりと散策。
EMTBを始めてから思ったんだけど、「美しい村」と自転車って相性が良いのね。
観光地感がうすい、良い感じの村ほどアクセスが難しかったりするじゃない?
だから普通は車で行くことになるんだけど、美しいとはいえ所詮は「村」。
がんばって来たわりにはあっという間に見終わってお茶して終了だったりするのよね。
そんなときに重宝するのが自転車。
マウンテンバイクでなくても、村の周辺の田舎道を自転車で散策するだけでもその地方の雰囲気を味わえて楽しいわ。
今回は、村の周辺の山を一周しがてら、火山でできた岩山に建つお城を眺めに行ってみました。
いよいよ Arlempdes 城へ
駐車場に戻り自転車を車に固定し、プロテクター類も外してから村の入口へ。
ここに一軒のカフェがある。お城の入場券売り場はこのカフェの中。
雑な説明になったけど、店らしきものはこの一軒しかないので、まず迷わないはず。
カウンターで「お城を見学したいです」と言って、6€(2023年現在)を払いチケットと城の鍵を受け取ります。
高級廃墟…?でも、小さな村で廃墟なりにお城の保存にかなり手間がかかっていそうなので、寄付ということで。
ちょっと疲れてたので、ここでまずはコーヒー休憩。もらった資料を見ながらお城の予習もね。
さて、そろそろお城へ向かいましょう。
坂道を上って行けばすぐに城門に到着。
城門を入るとそこは11世紀まで遡る築千年のお城の廃墟。
ロワール川で有名なルネサンス期のお城の数々と異なり、防御力が高そう。
中には、城壁、塔の下半分、チャペル、建物などの廃墟があり、城壁からは美しい眺望が楽しめる。
このお城にゆかりのある歴史上の有名人は、国王アンリ2世の超年上の美魔女愛妾ディアーヌ・ド・ポワチエ。
彼女の祖母が城主の家に嫁に来たことにより、この城ものちに彼女の領地の一つになったという。ディアーヌの時代で既に築数百年てすごいわ…。
帰るときは戸締りをしてカフェに鍵を返すのを忘れないようにね。
お城の見学は夏期のみ(今シーズンはもうすぐ終わりだけど…)。
そうそう、カフェが休みだと自動的にお城も休みになる模様。そんな日に行ったら、村はミニサイズ、お城は見れない、お茶もできない、という、ちょっと辛いことになりそうだから要注意。