今でこそ色々な人のフランス生活の立ち上げのお手伝いをしているけれど、当然ながら私にもフランスで暮らし始めた第一日目というのがあった。

脳内によみがえるあの日のイメージって、↓こういう感じ。

寒い夜とそれを温かく照らすオレンジの光。で、霧がかかってるの。これと熱いココアの味。

そう、プルースト的な追憶誘発アイテムが「紅茶にひたしたマドレーヌ」だとしたら、私の場合は、熱いココアってところね。

気温2度で霧のかかった寒い夜にパリに着いて、仮住まいに荷物を置いた後すぐに寒さに震えながら近所のカフェにココアを飲みに行ったからなんだけど…。

でも、あのとき私の頭の中もこんな感じだった。

パリには何度も来たことがあったし、居住初心者のわりにはフランス語もできる方だったと思うけど、暮らすとなると勝手が違う。言葉だって、今までとは違うレベルが求められるだろうし。

そして慣れない中で、住む場所から今日食べるもの、どうやって充実した一日を過ごすか、何の仕事をするか、何を学ぶか、将来的にはどうするのかまで、すべてを自分で一から決めていく生活が始まるけど大丈夫かな、自分…?

念願のフランス生活を始めるため仮住まい(日本人の同居人が二人いた)にたどり着いてほっとしつつ、この先に続く新生活への緊張感と頭の中に霧がかかった感じ…。

フランス生活第一日目のイメージは、そんな当時の私を象徴してる気がする。

あれから、霧がはれて太陽が輝いたり曇ったり雨が降ったり、嵐が来たり氷河期が来たり春が来たり、いろいろな空模様、たくさんの季節がめぐったけれど、多くの人に支えられて今日で在仏15年。