プロヴァンス旅行のおまけです。

南仏からリヨンまでは通常は、おひさま高速道路 (Autoroute du Soleil) のA7を北上するのですが、今回は「ナポレオン街道 (Route Napoléon)」と呼ばれる道路を通り、グルノーブル経由で帰ってきました。

ナポレオンが失脚後、最初に流されたエルバ島から脱出してコートダジュールのゴルフ・ジュアンに上陸し、パリへ向けてグルノーブル経由で北上した通り道と一部かぶっていることからこう呼ばれています。1815年3月のお話です。

一部高速道路のA51 を通りますが、基本は国道のN85です。かなりの数の村だか町だかを通り過ぎ、A7を北上するより当然時間はかかりますが、北上の場合はあちこちに「N85 グルノーブル方面」の標識がありますので、そんなに複雑なコースではないといえるでしょう。グルノーブルからは高速道路 A48 でリヨンに向かいます。

ナポレオンがこのあたりを通った時は景色を楽しんでいる場合ではなかっただろうね。それとも、たどりついた祖国の景色を見て何か思ったのかな?

この街道は単純に景色が美しいというだけでなく、南仏からアルプスへの景色の移り変わりを楽しめるという興味深い街道でもあります。南仏の乾いた感じの岩山の向こうに雪の残る山が見え始め、Gapという町を通るあたりから、周りに建っている家の雰囲気も少し変わってきます。

雨や雪があまり降らない南仏の家屋の屋根は平らですが、この辺りから、傾斜した屋根のアルプス仕様の家屋になってくるわけです。でも外壁の色などに南仏の雰囲気が残っていて「このあたりがプロヴァンスとアルプスの中間点なのかなぁ・・・」と実感できます。同時に、植物の緑色も南仏の明るい黄緑から徐々に緑色が濃くなってきます。南下の場合はこれが逆に展開します。

ドライブが好きな人は、南仏バカンスの帰りに時間と体力に余裕があれば、ナポレオン街道を経由するとテンションが下がりがちなバカンス最後にちょっとしたおまけが楽しめますよ。←なんか、話がリヨンに帰る前提になってるけど。

前の記事美しい村ムスティエ・サント・マリー (Moustier Sainte Marie)
次の記事ラタトゥイユ(Ratatouille) で地中海っぽいランチを作ってみたよ