Lettre recommandée avec Avis de Réception (受領証付書留) という、フランスでよく使う手紙の送付手段についてお話しします。

よく生活マニュアルなどに「契約の解約や保険金の請求などは受領証付書留で送る」などと書いてあったりしますが、簡単に言うと、

1.  紛失したら困るもの
2.「送付日」や「送付して受領された事実」が重要な書面
3.  絶対に対応してもらわないと困る要求

などの重要書類を送りたいときにこの手段を使います。
最近はメールやネット上で対応してもらえる案件も増えたとはいえまだまだ手紙好きなフランスで、特に法的に効力をもつ連絡手段なので重要なやり取りなどをするときは、書留文通のようになったりすることも。

もっとも、平和に暮らしている場合は書留で何かを送る機会はあまりないので、人によっては帰国間際に解約の手紙をあちこちに送るときに初めて使う手段になるかもしれませんね。

まずは手紙を作成します。手紙の文面のほうにも、文頭に Lettre recommandée avec Avis de Réception などとタイトルを加えておきます。また、こういう手紙(解約とか…)はサインが無いとダメとか言われる場合もあるので、末尾のサインまでお忘れなく。

あとは普通に封筒に入れて通常通り宛名と差出人を記入します。

伝票を書く

郵便局で伝票をもらいます。自由に取れるようにそのへん(切手等の自動販売機周辺が多い)に置いてある場合と、窓口で必要枚数を言わないともらえない場合とがあります。

伝票は宛先(Destinataire)と差出人名(Expéditeur)とを指示された項目に記入すれば良いのですが、「あれ、Destinataireってどっちだった?」とかいう人もいるでしょうし、単に不注意でまちがえるフランス人すらいるので一応ご説明しておきます。

左上の小さい欄が「宛先」で、右の大きな欄が「差出人」です。
そう、自分の名前のほうが大きいのです。

ほら、封筒そのものは右下に宛名だったりするでしょう?
だから紛らわしいのですが、書留伝票は、右に大きく書くのが自分の名前です。

まちがえると・・・今、自分が送った「お怒りの手紙」なんかを数日後自分で受け取ることになります。

また、左下にR1, R2, R3と書いてあって、選んでチェックするようになっています。
これは紛失や破損の際の保険の補償額になります。

補償額は、

R1が16€、
R2が153€、
R3が458€

で、指定しなければR1とみなされるようですが、一応必要項目なので、X印をいれておきましょう。

伝票はけっこう分厚い複写なので、ボールペンで強めに記入ですよ!

郵便局の窓口で・・・

あとは、切手販売機で必要な料金をはらって切手シールを封筒に貼ってから窓口に持っていきます。

伝票は記入済みのまま封筒と一緒に窓口に渡せば大丈夫です。
すると、郵便局の受領印が伝票に押印され、控え(複写のグレーのページ)がもらえます。

このグレーの控えと、受取人が受領サイン後に返送されてくる控え(複写の中に入っている厚紙のページ)とのセットが「送付して受領された証拠」になりますので、手紙本体のコピーなんかとともに、きちんと保管しておきましょう。
なお日付については、伝票に郵便局が押印する日付が、その手紙の正式な「送付日」になります。

なので、手紙を作成した当日に発送するのが正式なのですが「この書留の手紙、あした郵便局に持っていこう・・・」という場合は、手紙本体の日付も郵便局に持ち込む日付けにしておくと良いでしょう。

おまけ

たまにいつまでたっても受取人の受領証が戻ってこない場合があります。受取人不在の場合は2週間保存なので、戻ってこない場合は追跡しましょう。La Posteのサイトから配達状況を追跡できます。

ちなみにネットでハイテクに発送準備もできまずが、今回はクラシックな方法をご紹介しました。
次の記事は、受領証付書留の受領編です。

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