Dégât des eaux

フランスで暮らしているとアパートの水漏れは決して珍しいことではありません。配管が古かったりするから…。

アパート入居前に加入した住宅保険にも「水漏れの損害」って項目もあったはず。

でも実際に水漏れ事故にあったときに皆さんが「あれ?」となる場面を、その昔、保険事故の対応でみてきました。

そこで今日はフランスの水漏れ事故で誤解されやすいポイントを3つに分けて整理してみましょう。

誤解 ① : 「水漏れ(dégât des eaux)=配管修理も保険でカバーされる」と思ってしまう

フランスの保険で言う「水漏れ(Dégât des eaux)」は、水漏れによって生じた損害をカバーするもの。

例えば、天井や壁の染み、床や内装の傷み、場合によっては家財の傷み…こうした部分が補償の対象になります。

一方で、水が漏れた配管、接続部分などの水漏れの原因自体の修理は保険の対象外です。

たまに業者が「保険で払い戻されるから」などと言ってきますが、これは間違いです。

業者にとってはその請求書を支払ってもらえれば、だれが払うかは重要ではないのですよ…。

そして実際、保険会社も「配管修理の領収書を送ってください」と言ってきたりします。

これを聞くと、配管修理も保険でカバーされるの?と思ってしまいがちです。

が、保険会社がこの領収書を求めるのは、保険金を支払うためではありません。

  • 水漏れの原因が修理されたか?
  • これ以上被害が広がらない状態か?

その確認のためです。

水漏れが続いている状態では損害部分を修理しても意味がありません。そこで水漏れの原因が修理された証明が必要なのですよ。

誤解② : 「原因は真上の住人に違いない」と思い込んでしまう

水漏れが起きると、まっさきに疑いがちなのが「真上」。

でも実際には、さらに上の階だったり斜め上のかなり離れている場所だったり、建物共有部分の配管だったり…。

「え?そこ?」という意外な場所が原因になっているケースも少なくありません。

建物内で配管が複雑に走っていたりすると必ずしも真上から来るとは限らないのです。

初めからあからさまに真上の部屋と決めつけずに上階の人に話すようにし、もしすぐに原因がわからない場合は、建物管理会社に水漏れの原因探し(Recherche de fuite といいます)を依頼しましょう。

逆に全然関係なさそうな部屋の住人から「あなたのアパートから水漏れしてませんか」などと言われた場合に、その可能性を否定できないこともちょっと念頭に入れておくと、無駄に嫌な思いをしたり、原因究明にかえって時間がかかったりすることを防げるかと思います。

誤解③ : 「こっちは被害者なんだから、当然相手の保険が払う」と思ってしまう

アパートを借りるとき住宅保険に加入する義務があります。これは主に入居者の家財や内装などが対象になります。一方で、家主も床など「箱」としてのアパートに保険をかけています。そして建物全体でも管理組合が保険に加入しています。

それぞれ、水漏れの原因や被害の詳細によって誰の保険がいくら払うのかが決まってきますが、案件によって、あなたが被害者であってもあなたの保険で処理される場合があります。

ここでは専門的な話はしませんが、処理をシンプルに早く進めるためのシステムなのだということで、一応知っておくとびっくりしないかも。


それから、水回りの修理は原因や箇所によって、費用負担者が変わってきます。本来は家主負担の案件のところ、不動産屋に連絡する前に自分で独自に業者を呼んだために、費用を負担させられることになったというトラブルも聞いたことがあります。まずは、不動産屋、家主に一報入れるようにしましょう。

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