Porte bleue

フランスに住んでいると鍵が重い。いや、鍵の束がさ…。

アパート玄関の鍵に建物エントランスの鍵、郵便受けの鍵…毎日使うこれらの鍵の他にも地下物置の鍵、そこに行くまでの扉の鍵、ガレージの鍵…と、全部まとめるとけっこうな鍵の束になる。人によってはそこにオフィスの鍵とかも加わってもりもりに。

最新の建物では全部一つの鍵で…なんてこともあるかもしれないけれど、まだまだ鍵束を持ち歩くケースのほうが多数派ね。

そして建物の年代を問わず玄関の扉はオートロックで、さらに鍵を2回転させて完全に閉めるタイプのものが多い。

この2回転の仕組みがすぐにわからなくて混乱しそう?

特に旧建築のドアで、日本であまり見かけない渋い形の鍵を渡されたりするとね…。

そんなときは一度ドアを開けた状態で鍵をさして回してみて、鍵の動きにどう連動して扉が施錠されるか側面を見てみると安心よ。たまにコツがいる場合もあるし。

オートロックと言えば、鍵を持たずに部屋から出て、扉をバタンと閉めてから「そういえば鍵は?」「え?持ってない…」なんて話もよく聞くわね。

オートロックで閉め出されないために…

オートロックでの閉め出され問題を防ぐための我が家の対策をご紹介。

1. 外に出るときは必ずマイキーを持って出る

行き先がすぐそばのエレベーターまでだったとしても、夫婦で地下の物置きに物を取りに行く場合だったとしても、部屋から出るときは必ずマイキーを持って出る。

「妻(夫)が持ってるかと思ったぁ…」って?二人とも持ってて多すぎる分には問題ないんだから、お互い相手のことは気にせず自分が持って出れば良いのですよ。二人で閉め出されるより鍵が多すぎるほうがましでしょ?

2. 鍵を使って扉を閉めることを習慣化

ドアを開けて外に出たら、手でバタンと閉めずに鍵穴に鍵を差し込んで右に少し回した状態で静かに閉める(ドアを開けるときは鍵を差し込んで右に少し回した状態で開けるはずなので、同じ要領で)。これならさすがにドアを閉める前に鍵を忘れたことに気が付くし、ドアをバタンと閉める音が近所に響かないという利点も。

3. 近所の親しい友人と鍵を預けあう(別の場所にスペアを保管)

鍵を持たずに外に出てしまったときだけでなく、留守中に何かあって誰かが中に入らないといけないことになった場合に備えて近所の友人と鍵を預けあっていた。いざとなったら友人のところに鍵を取りに行けて便利。

しまった、閉め出された!!どうしよう?

気をつけていても閉め出されることはあるかもしれないし、鍵を預けていた友人がこういう日に限って旅行中なんてこともあるかもね。

あわてて適当に鍵屋に連絡して開けてもらって100ユーロくらい払ったりした?夜間や週末だと割増料金がかかったりするので要注意。ぼったくり業者もいるから気をつけてね。

じゃ、優良鍵屋はどう見つけるの?

不動産屋や建物の管理人に聞いてみるという手もあるけど、アパートを借りたときに住宅保険に入っているはず。

その住宅保険の「アシスタンスサービス」に鍵開けサービスが含まれていることが多いので、保険のアシスタンスサービスに連絡してみよう。

提携の鍵屋が派遣されてくるし、開けに来るだけだっらアシスタンスサービスの一環で費用がまかなわれたりして、自力で鍵屋を探すよりお得だよ。このサービス、空き巣に鍵をこわされたときにも使えるよ。

鍵開けは簡単?

で、鍵屋が到着すると、驚くほどあっさりと解決する。仕事柄何度か立ち会ったことがあるけど、早いと本当に一瞬。

鍵屋によっては用心のため「今から開けるからあっち向いてて」と言ってくることもあるんだけど、じつはオートロックでバタンと閉めただけのドアというのは、簡単に開くものなのなのですよ(やり方は敢えて書かないけど、多くの人が持ってる事務用品でも開けられます)。

ということは、プロ泥棒にもあっさり簡単に開けられるってこと。

鍵をきちんと回して閉めたか否かで、侵入にかかる所要時間が全然違ってくるんだって。でも鍵開けの現場を見ると確かにそうなんだろうなと思う。

外出するときはオートロックに頼らず、きちんと鍵を閉めるのをお忘れなく !! 

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