クリスマスに2年ぶりにスキーをした。
12月半ばにさっさと3回目のコロナワクチンを済ませ、スキーに行っている間も食事はレストランには行かずにすべて自炊で済ませるという、コロナライフスタイル前提で。
クリスマスだし、おいしいものをいろいろ調達して車に積み込んだ。ケーキだけは現地で調達したよ。
↑この写真、どこの若いラブラブカップルのクリスマスのロマンチックスキーだよ?って感じだね?
実際にはこのそばにあったテーブルで手作りハムサンドをすごい勢いでほおばって水で流し込むという、所要時間15分のランチタイムだったりして、毎度おなじみ強化合宿ふうな我が家のスキー。
もっともEMTBで山に出かけても似たような調子なので、もう慣れたけどね…。
2年前にBonneval sur Arc で吹雪の中で練習させられたりした甲斐あってようやく形になってきた私の遅咲きのスキーテクも2年のブランクで退化したかと思いきや、我ながらびっくりするレベルでパワーアップしてた。
たぶんEMTBを始めてから傾斜とスピードへの耐性ができたせいね。岩山で自転車で転ぶ痛みに比べれば、雪の上で転ぶ痛みなんて大したことないわ。
おかげさまで、今回は赤コース (Piste rouge) *を転ばずにノンストップで下りて来るレベルにまで達したよー。うれしくて、赤コースの標識の前でドヤ顔で記念撮影とかする始末笑。
*フランスのスキー場は、ゲレンデマップやゲレンデの各種標識上、緑 (Piste verte)→青 (Piste bleue)→赤 (Piste rouge) →黒 (Piste noire) の順に難しいコースになる。ついでに言うとMTBコースも同じ表示方法。
- Bonneval sur Arcについてはこちらの記事で→ スキーも楽しめる”フランスで最も美しい村”~Bonneval sur Arc
ラ・プラーニュ (La Plagne)
そんなわけで2年ぶりのスキーで選ばれたスキー場は、La Plagne (ラ・プラーニュ) 。
ラ・プラーニュ自体も11個の村がある広いスキーエリアなんだけど、近隣の Les Arcs (レ・ザルク) という大きなスキーエリアとともに、その名も Paradiski (パラディスキー)と呼ばれる一大スキーリゾートをなしている。
Paradiski 全体では世界トップクラスの規模になるという。
Les Arcs にはまだ私は行ったことが無いんだけど、TGVのBourg Saint Maurice 駅からケーブルカーで一気にアクセスできるので、パリから車を使わずにスキーに行きたい人におすすめ。
基本情報(La Plagne のみ)
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スキーパラダイス Paradiski の中でも、ここ La Plagne は “青コース”パラダイス。長い滑りごたえのある青コースがいっぱいで、初級→中級者は全く退屈しないわ(上級以上の人は Les Arcsの方が楽しめそう)。ある程度滑れるようになってきたし、あちこち行ってみたいというレベルの人におすすめです。
ほら、簡単なコースはあっという間に下に着いてしまう短いものがいくつかあるだけのスキー場とかもあるじゃない?この La Plagneは完全に私のために相方が選んできたスキー場だわ笑(ただし一番簡単な緑コースは短い&少ない)。
エリアのあちこちに行き来しやすいので、日によって場所を変えて楽しめるよ。
リフトなども新しくて乗り降りがスムーズで安心です。
それから、赤コースデビューしてみたい人のお試しにちょうど良い短めの赤コース(途中で青コースに合流する)がいくつかあるのがありがたかった。
赤コースで今回クリアできなかったコースは「Kamikaze」とかいう名前。これは、序盤かなり急なうえにコブがいっぱいあってちょっと私のレベルでは途中まで難しかったわ。
それにしても「これ、ちょっと無理なんだけど…」って思った時点で身体が思うように動かなくなって転んだまま全身で数メートル滑走(滑落というべきか)したりするくせに、ある地点で「ここからは行ける」と判断した瞬間からは最後までノンストップで下りれるって、脳って不思議というか、こういうのって精神的な影響が大きいのね。
ま、「Kamikaze(神風)」だからね。簡単だったら逆にがっかりじゃん?(←言い訳)
ゲレンデマップを見るとほかにも「Hara-kiri」という赤コースがある。試さなかったけどこれも難しいんだろうね。
でもさ、 「Hara-kiri」ってコース名としてどうなの?スキー場のコースで「Suicide」とかあったら、いろいろ問題になると思うんだけど。
青コースで面白かったのが、Tunnel。Alpe d’Huez (アルプデュエズ) の同名のコースは超難関だけど、こちらの Tunnel は私レベルでも気軽にアクセスできるわ。
Roche de Mio という2739mの頂上から標高差900mをゆるやかに下りて来る長いコースの途中にトンネルがある。
- Alpe d’Huezについてはこちらの記事で→ アルプ・デュエズ (Alpe d’Huez)でスキーをしたよ
頂上からの眺望
2739mの頂上Roche de Mio からは青コースの Tunnel でも赤コースでも下りてこれる。
頂上から少しだけ下ったところにカフェ&レストランがあって↑こんな見事な眺望を楽しめる。アルプスの数々のスキー場の頂上を知る相方もこのカフェからの眺めを絶賛していたわ。ランチよりお茶の時間の方が長いのが良い証拠ね。
クリームもりもりのココアで一休みしてから宿まで滑走していきます。
村はどんな感じ?
11個の村があるということで、山小屋風の情緒ある建物が並ぶ村で静かに過ごしたい人も、実用重視でガンガン遊びたい人も用途に合わせて拠点を選べる。
私たちが泊ったのはPlagne Bellecôte という場所。便利さ重視でスキーを目いっぱい楽しみたい人におすすめです。
半円を描くように建てられた、雪山の情緒を感じさせない(一応茶色に統一はされているけど…)大型宿泊棟が1970年代とかそういう感じ?…と思ったらやはりオープンは1974年。
外側が道路で、半円に囲まれた内側部分と宿泊施設の地階部分にレストランやスーパーなどのお店や各種施設が集まり、その先に各方面へのリフト乗り場がいくつかある。見た目は微妙だけど抜群の便利さ。
建物の出入口の両脇にすぐレンタルショップとロッカールームがあり、朝も夕方もスキー板を抱えて歩く距離は建物玄関の10歩くらいなので、無駄に体力を使わなくて済むわ。
1960年代に最初にオープンしたメインエリアのPlagne Centre (プラーニュ・サントル)も実用重視の村の模様(こちらも一応茶色に統一)。映画館などもあるそうなので、悪天候でスキーができない日の暇つぶしはこちらへ。
もう少し山小屋風な雰囲気の中で静かに楽しみたい人は、便利さには欠けるかもしれないけど、山を上ったところにある Belle Plagne とか Plagne Village、Plagne Soleil 辺りに宿泊すると良いよ。
ただしこのスキー場、お正月の頃や2月の学校休暇のシーズンはすごく混む模様。家族行事であるクリスマスは比較的空いていたけど、クリスマス明けにはあからさまに人が増えていた…。新年をスキー場で迎えるというのが人気プランの一つなのですよ。
土曜日→土曜日の1週間でスキーに行く人が多く、移動日となる土曜日はゲレンデの方は案外空いてたりするのでスケジュールを組むときの参考にしてみてね。
おまけ(2022年3月23日追記)
今シーズンはフランスのスキー場での衝突事故が何かと話題になった。
以前から相方が「青コースはなにげに危険。人が多い上に、スピードをコントロールできない人や、たいしてうまくないのにただカッコつけたいがために無駄に暴走してくる人などがいて危ないから周りによく気をつけろ」と注意を促していたけれど、衝突事故はたしかに上級コースではなく青コースで多い様子なので、気をつけましょう。