Il Piccolo Drouot というパリのイタリアンレストランの話をします。
パリのイタリアン
「パリにはおいしいイタリアンが少ない。ピザはともかく特にパスタは・・・」って聞いたことはありませんか? 私もいろいろなところで耳にしたことがあり、実際に一般論としては間違えていないと思います。
一度パリ市内の観光客が集まる某所で、夜遅いけれどお腹がすいたから帰る前にピザか何か食べて帰ろうと、典型的な「パリのパスタ」が食べられそうな店に行く機会に恵まれたので、同行者一同がピザを注文する中、敢えて「パスタ3種盛り合わせ」を注文したところ、本当に期待を裏切らないお味で笑った覚えがあります。
まあ、これは極端な例としても、もう一度食べに行きたいと思うパスタになかなか巡り会えず、すっかりパスタは自宅で楽しむものになっていました。(←「すっかりパスタはイタリアで楽しむものになっていました」とか、そういう生活してみたいけどね・・・)
ようやく見つけたおいしいイタリアン
それでも、パリにおいしいイタリアンが存在しないのではなく、単に自分が知らなかっただけというのも事実でしょう。まずいって聞いたのも20世紀頃の話だし、EUになってずい分たち、イタリア人もたくさんいるのにおいしいイタリアンがないわけないじゃん・・・とも思っていたので、おいしいイタリアンを見つけることを目標にしていたところ、人づてにおいしいイタリアンがあるという話を聞いたので行ってみました。
それがこの Il Piccolo Drouot です。オペラ地区ギャラリーラファイエットから東の先、表通りから一本入ったところにあるイタリア人経営のレストランです。名前の通り小さく、「イタリアン」をアピールする要素がないので一見何のレストランだか分かりづらい店構えです。一瞬「間違えてないよね?」と思わせるこの地味さに穴場臭が漂います。常連ぽいお客さんが食事していたり、ピザの持ち帰りを注文したりしていました。店主の話だと、やはり口コミでお客さんが集まっているのだそうです。
そんな店主がメニューについてひとつひとつ解説して丁寧にサービスしてくれます。
まず前菜の盛り合わせを注文。ひとくち目のズッキーニの歯ざわりからいきなり、これから始まるディナーへの期待が高まります。そして、パスタがおいしい! いいですか、パリで「パスタがおいしい」て、希有なセリフですよ!
食後のデザートについては、ジェラートは自家製ではないと店主自らはっきり言っていましたが代わりにティラミスをしきりにおススメしていたので、デザートはティラミスで!
全体的には、斬新な創作料理を追求というよりは、スタンダードな料理を良い素材で丁寧に作っているという印象を受けました。フランスのイタリアンレストランで「また行きたいな」と思った貴重なお店です。そして「また気軽に」行ける価格帯というのも魅力です。
Il Piccolo Drouot2 rue de Provence 75009 Pariswww.ilpiccolodrouot.com
Tél 01 48 24 68 01Métro 7 – Le Peletier下車