エズ (Eze) の村は、岩山の頂上に造られた小さな村のひとつで、ニースから遊びに行ける。
午前中はニースの海辺でのんびり過ごして、午後は別のところに…というプランにもおすすめ。
コートダジュールにはこういう村がいくつもあって、鷹の巣村と呼ばれている。
そんな鷹の巣村の中でも特にエズは眼下に地中海が見下ろせるという素敵な特徴がある。
公共交通機関での村へのアクセス
ニースからは、長距離バスターミナル (Gare routière)からバス、または国鉄のNice Ville 駅から電車でEze Bord de Merまで4駅+バスか徒歩でアクセスできる。
徒歩の場合、駅を出て北側の通りを東の方へ少し歩いていくと「ニーチェの道」という小道が見つかるので、ここを上っていこう。
ニーチェの道を行く
この小道、ガイドブックにもよく「険しい坂道」などと紹介されてるけど、本当に険しかった~。
最初の15分くらいは振り返って「うわー、きれいな眺めー!」などと、海の眺望の写真なんか撮ったりしてるんだけど…
だんだん海を離れて奥に入り岩山しか見えなくなると、写真どころではなくなってくる。
何しろ、木が殆ど生えていないので夏の昼さがりなどは直射日光が照りつけ、かなりきつい。海のそばから1時間とか1時間半とかそのくらいで一気に標高 400mまで岩山を登るので、思ったよりがっつりハイキングコース。
おしゃれなサンダルなどで行くと心の奥底から後悔するよ…(経験者)。
と思って後で観光案内所のサイトを見たら、「山歩きに適した靴で歩け」と書いてあった笑。
私はこのとき一人だったこともあり、半分くらいまで来たときにもう帰りたい気持ちでいっぱいに。
ちょっとすごい所に来ちゃったけど、本当にたどり着くんでしょうね?しかもすっごく場違いな靴だし、さらに壊れてきたし…。履けない壊れ方をしたら、はだしで岩山上るのかなぁ…。どうしたものか?
あー、そういえばバッグにリンゴが入ってるな。ひとまず冷静になろう。甘酸っぱいリンゴ果汁と水とでのどを潤しながら悶々と考え、進んでも戻ってもあと40分くらいこういう道を歩くことには変わりないと自分に言い聞かせて、何とか登ることに決定。
壊れ気味の右足のサンダルにあまり体重をかけないようにして…。
ニーチェはここで何やら構想したようですが、上記の通り「進むか戻るか」を考えるほかは、ものを考える余裕などなく、しいて哲学的に言えば「無の境地」を味わえたといった感じね。
でもやっとのことで到着し、村の入り口から眼下に広がる美しい海のパノラマを眺めた瞬間、さ~っと疲労が引いていくのを感じた。
この↑写真の左下に写っている部分が、今上ってきた山です。
結論としては、ニースに滞在していて、エズの「村」だけをおしゃれに観光するのであればニースのGare routièreは町の中心部にあるので、バスで行くのがいちばん楽だろうね。ニーチェの道を歩きたい人は、下りのほうが疲れないかも。でも、下りの方が膝に負担が大きくて苦手って人もいるよね?
村へ到着
村自体は小さいので、小道に点在する雑貨屋など見たり、お茶をしたりする時間を含めても2-3時間もいればかなり満喫できるかな?
ギャラリーとか、アーティストのアトリエ系のお店も多いから、ショップを除いてみるのも楽しい。さっき山道で壊れてきたサンダルのかわりになる、素敵なサンダルとか探してみたりした。
このテラスなんかは最高だろうな。入ればよかった・・・高所恐怖症の人には不向き…?
帰りはさすがにあのニーチェの道を下る気力はまったくなかったから、バスで下山。
バスはニース行きでも良いけど、私のようにエズの海に足を浸したい人は国鉄エズ駅までの路線を選んでも良いね。