フランスで生活しているというのに、私にはフランス生活謳歌を決定的に妨げる体質がある。
それは、アルコールに極度に弱いこと。もう「弱い」なんてもんじゃないからね笑。
飲める量を致死量とか呼んじゃうけど、それが比喩にならず本当に「致死量」なレベル。
フランスでなくても社会生活の上で不便だなとは昔から思ってた。でもワインの国に住んでいるのにワインを飲めないって、我ながらすごい損してると思う。色々味わってみたいのはやまやまなんだけどね。
がんばれば(?)自宅で「宅飲み」ならいけるかな?でも栓を抜いたところで2人だとすぐに飲みきれないから、気軽に「ちょっとこのワイン試してみたいです」ともなかなか言いにくい。
こうして、フランス向きでない体質を忌まわしく思いながら長年基本的にノンアルコール生活を送ってきた。
人がたくさんいるときにおこぼれをテイスティングする、とかそんな感じ。
ワインに目覚めてしまったんだけど…
ところがある日、郊外に住む友人宅で何かの赤ワインでお気に入りの Beaufort(ボーフォール)のチーズをほおばっている間に、赤ワインに目覚めてしまった。なにこれ、(今更感満載だけど)おいしい~!!みんな、こんなおいしいの味わってたのね?笑
その後「あのもじゃもじゃうさぎがワインを飲むようになった??」という話は、しばらく周囲でホットな話題となっていた。じつは「帰りに運転したくない」という極めて性悪な理由で飲んでたというエピソードとともに…。
余談だけど(というか、普通に飲める人は無視して良いレベルの情報だけど)、本当に飲めないけど飲めないなりに1杯だけ何か楽しみたい人は、「最初に1杯」よりも、最後に1杯がおすすめ。ある程度おなかが満たされてから始まるチーズと合わせてワインを楽しむ。こうすると酔いすぎずにワインの魅力を効率よく楽しめるかも…。と、超下戸目線でアドバイスしておくわ。
とはいっても決してアルコールに強くなったわけではないので、我が家で抱えてる問題はそんなに変わらないんだけどね。
コラヴァン (Coravin) で問題解決!!
その年の晩秋、数年前から近所のキッチン雑貨のお店で見て気になっていたのがこの Coravin (コラヴァン) 。 Black Friday で安くなっているのを見つけたのでこの機会に購入することにした。
購入の決め手になったのは、ブルゴーニュで立ち寄ったワインカーヴでもコラヴァンを使っていたこと。その道の人が使うくらいなんだから一応まともな道具なのだろう。訪問客が少ない季節などに特に重宝している模様。
コラヴァンは日本でもすでにワイン界隈で(?)有名よね?ボトルのコルク栓に注射針のようなものを刺して栓を抜かずにワインを注ぐシステム。そしてボトル内の空いた空間にガスを充填して酸化を防ぐという仕組みになっている。コルクに空いた針の穴は自然に閉じる。
これで1か月くらいは同じボトルを楽しめる(あまり長く放置するとさすがに劣化する)。あと、天然コルクにしか使えないから、ワイン購入時に栓の材質は要チェックです。
このアクセサリーも優れもの
そして、おもしろいのがこれ。
アクセサリーとして別売りのこのシャワーみたいな注ぎ口。これを取り付けると、注いだ瞬間からデキャンタージュと同じ効果が得られる。私レベルでもブラインドで差がはっきりわかるくらい変わるからおもしろい(←ただし「おいしく」なるかはワインによる。そういうのも含めておもしろい)。
そんなわけで、
- ワイン好きな人の色々飲んでみたい願望を気軽にかなえてくれる
- 下戸でワインを敬遠してるような人にもにワインの世界を楽しませてくれる
- 少人数でも料理に合わせて色々なワインを同時に楽しめる
など、魅力いっぱいの Coravin(コラヴァン)。購入後ほどなくして本格化したコロナ騒ぎとロックダウンで自宅での食生活の充実を図る中、我が家ではコラヴァンが予想以上に大活躍。それなりに値は張るけど、食の世界というか食の教養が広がったりして得るものも多いと思う。
ついでに「神の雫」とか読み始めた笑…(でも20巻目で滞ってるけど)。