シャルトル (Chartres) は、ユネスコ世界遺産にもなっているカテドラルで有名な町です。

パリのモンパルナス駅から国鉄で約1時間で運賃は片道15€くらい。イル・ド・フランスからは出てしまいますが、電車の本数も多めなので日帰りで気軽に行けます。

まずはシャルトル大聖堂

駅を出て、方角的には左前方に向かって歩いていけばカテドラルに到着です。シャルトルへ行くからには、この大聖堂は見逃せません。

さて、このシャルトルのノートルダム寺院、現在の建物は大部分が12-13世紀に再建されたもので前時代のロマネスク様式の要素も残しつつ、ゴシック建築に分類される。スタイルが異なる正面の左右の尖塔がこのシャルトル大聖堂の特徴で、左の凝っているほうが新しい塔。

ゴシック様式の教会って高さもあるし装飾の彫刻も繊細だし、見てると昔の人ってどれだけ信心深かったの?と中世人の信仰心がひしひしと感じられる。

シャルトルのステンドグラス

ステンドグラスは「ばら窓」のデザインや色調で年代が見分けられたりします。

色について簡単に言えば、古いものは赤や青が主流で建物の中は暗い感じになります。

時代を経て、緑や黄色などが入ってきて、徐々に白っぽい明るい色合いになっていきます。こうやって見てみるとシャルトル大聖堂のステンドグラスにも一部に後の時代のものがあるのが分かります。が、ここシャルトルでは濃い青のガラスが有名で、わざわざ「ブルー・ド・シャルトル」という名前がついていたりしますので、この深い青みの美しさをお見逃しなく。

カテドラルを出て裏手に回ると、ステンドグラスのお店があるので覗いてみるのもよいでしょう。

 

カテドラル周辺を散策する

旧市街では「鮭の家」などの16-17世紀ごろの木組みの建物が見られたりする。昔この「鮭の家」にはレストランが入っていたように記憶していますが、今は観光案内所になっています。
大聖堂の裏は下り坂に沿ってのどかな旧市街の散策コースになっているので、大聖堂を見たあと、散策しながらどこかでお茶とかランチなどをすると良いかもね。

丘を下るとウール川という川が流れており、共同洗濯場の跡や、昔架かっていた橋の一部などが見られます。

Maison Picassiettes (ピカシェットの家)

さて、以上がシャルトルの旧市街の主な見どころなのですが、夏は時間と体力に余裕があったら、夏季のみ公開されている「ピカシェットの家」というのを訪れてみるのもおすすめ。

この家はウール川を渡って旧市街を離れ、徒歩だと30分ほどの住宅地の中ほどにある。

入口の通路が狭いので一瞬通り過ぎそうになるけれど、入場料を払って敷地の中に入ると、建物と庭の全面にモザイクが施された家がある。

レモン・イジドルという、シャルトル墓地の清掃員が、割れたお皿のかけらをかき集めてひとりで30年がかりで作業したという。カラフルでかわいいのが印象的なのと同時に、「よくこんな手間のかかることを・・・」と、その根性に驚く。年代もスタイルも違うけど、オートリーヴにある「シュヴァルの理想宮」を思わせる。

大聖堂の装飾の手間も大変なものだけど、こちらもまた相当気合いの入った建造物だと思う。残念ながら写真撮影が禁止されているので、その様子は脳裏に焼きつけてきましょう。

Maison Picassiette
22 Rue du Repos 28000 Chartres 

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