5月末の連休を利用してマルセイユへ行き地中海のカランク (Calanques) と呼ばれる景勝地を今回は船ではなくトレッキングで楽しんできました。
カランクは氷河期の地殻変動でできた、海が陸地に深く切り込んだ地形です。前回はクルージングでマルセイユ寄りの6か所のカランクを訪れたので、今回は前回行かなかったカシス寄りのEn Vau と Port Pin と呼ばれる大きなカランク2つを目的地に設定しました。

En Vauのカランク
La Gardioleという場所にある駐車場に車を停めて、地中海沿岸特有の緑の少なめな乾いた岩山を下りたり登ったりしながら海のほう、En Vauのカランクへ向かいます。海までたどり着く間も、下から見上げる崖の高さなどを楽しめます。
En Vauのカランクは、海からまっすぐに深く切り込んだ形になっており、一番奥が小石のビーチになっています。私たちはここでランチタイムにしました。海水浴をしても良いのですが、水がちょっと冷ためでした。ここに限らず、カシス周辺は夏でも水の温度が少し低めらしいです。

En VauのカランクからPort Pinのカランクまで
このあとはPort Pinのカランクを目指すのですが、私たちはEn Vauのカランクの左側にある崖に上って、崖の上をたどってPort Pinを目指すコースを取りました。このコース、「Cassis方面」と書かれた上り道を進むのですが、一部けっこうハードです(この傾斜、小さい子供には無理だと思います)。でもがんばって上ると先ほどいたEn Vauのカランクを見下ろす絶景が現れ、急にさわやかな気分になれます。ここからは美しい海の景色を見下ろしながら次のカランクまで進んでいけるので、苦労しがいのあるコースといえるでしょう。
崖までの幅はかなりあるのですが、でもやはり落ちないように気をつけましょうね。

Port Pinのカランク
Port Pinのカランクは、こちらもかなり深く切り込んでいるのですが、途中でカーブしており川のようにも見えるカランクです。右側にカランクを見下ろしながら崖に沿って進んでいくと、一番奥のビーチに下りられます。

最後はまたLa Gardioleの駐車場を目指して上っていきます。1時過ぎに車を停めて8時頃車にたどり着いたので、ゆっくり歩いていたこともありますが7時間の道のりとなりました。この全行程で目印となる建物は、最初に歩き始めてほどなくして現れる、山火事用の給水施設の建物とPort Pinのカランクからla Gardiole方面へ進む途中、ほぼ終盤にあるユースホステルとなります。

道しるべはほとんどないのですが岩のあちこちに各種コースが色別にマークされているので、自分のコースの色に従っていけば大丈夫です。

カランクトレッキングお役立ち情報
カランク周辺は良くも悪くも保護地区なので、基本的には何もありません。マルセイユ寄りのカランクには建物があったりしますが、今回訪れた2つのカランクには何もありませんでした。給水地点もありませんので水は多め用意です。手に入る水といえば海水なので、のどの渇きには不向きです。私たちは3人で1.5l のペットボトルを4本用意しましたが、すべて飲み切りました。

また、トイレもないので普通のティッシュのほかウェットティッシュがあると青空厠対策が捗ります。あとはランチなどピクニック準備です。私はお弁当はおにぎり派なのですが、おにぎりを調達するすべがなかったので、今回はサンドイッチです。そういえば、道行く人々のリュックにはやたらとバゲットが刺さっていました。

なお、後日相方の話を聞いた職場の同僚が同じコースを試したのだそうですが、気温が30度超えすると2つともめぐるのはきついと言っていたことを最後に参考情報として載せておきます。

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