先日、観光の仕事の関係者からこんな連絡を受けました(リヨンだけど、パリの情報も届く)。
シャルル・ド・ゴール空港からパリ市内へ向かう高速道路 A1をミニバスで移動中、渋滞で減速したところ、後部座席の窓ガラスが何者かに割られ、手荷物が盗まれたという事件があったため、お客さんへの注意喚起を促すものです。
相変らず起きてるんだねぇ。その昔パリに住んでアテンドの仕事をしていた頃、私が乗った車でも同じ出来事が…。
座席に散らばる粉々のガラスの写真までご丁寧に添付されていたせいで、遠い記憶のかなたにあったあの出来事がものすごく久しぶりに鮮明に脳内によみがえったので、記しておきますね。
初夏のある朝、パリ北東部ヴィレットから Périphérique(外環道路)に入るところで、バイクがミニバスの左後方に近づいてきて、窓を割ったのです。
これ、わりとよくある(?)盗みテクだから、当時から特にミニバスでのアテンド係員は、必ず荷物は足元に置くようお客さんに案内することになっていました。
そのお客さんも最初は足元にバッグを置いていたのですが、急に何かをメモしようと思ってペンの入ったバッグを持ち上げた瞬間に事が起きたのだそうです。このときは強奪は未遂で済んだのですが、粉砕したガラスが車内に散乱していました。
当時まだうら若き20代(いちおう)でフランスに来て半年、アテンドも新人だった私はぎょっとして一瞬文字通り固まってたんだけど、ドライバーの対応が驚くほど早かった。横でドライバーが即時にすごい勢いで会社に代車手配の電話をしている声を聞いて「はっ、私が固まってちゃダメじゃんっ!」と我に返って対応に移ったのでした。
重要!!
シャルル・ド・ゴール空港にパリ市内から車で行く場合、パリ北部を通って高速道路のA1に入る場合が多い(ホテルの場所や道路状況に応じてたまにパリ東側のA3を使うこともある)のですが、パリ北部から、A1が通るセーヌ・サンドニ県の辺りは、物騒な地域でもあるわけです。そこを毎日のように、観光客を乗せた大小さまざまな車両が往復しています。しかもよく渋滞してる…。
ここに二人乗りの二輪が近づいてきて、後部座席の窓ガラスをたたき割って、乗客の膝の上の荷物なんかをひったくっていくのです。高さも強度もある大型バスを狙う人はあまりいないかもしれませんが、ミニバスは狙われやすいです。往復のどちらでも起きる可能性があります。ホテルから尾行されている場合もあるので要注意ですよ。
特に小さなツアーや送迎付き個人旅行などミニバスや一般車両を使う場合は、手荷物は足元など、外から見えない場所、届かない場所に置いておきましょうね。