在仏10周年企画第2弾です。フランスでの 10 年でもじゃもじゃうさぎの身に起きた出来事で「なんで、こうなった?」と地味に思い出深い珍事をご紹介!なので今回はこのブログではあまり見られない個人的なネタです。

1. 好みのタイプ?

2007年にオペラ地区であろ中年男にナンパされた。実はその人、2002年に観光でパリを旅行した時にサンミッシェル広場でナンパしてきた人でした。もちろんお互い覚えていません。

なんでわかったかというと、その直後に、その人がくれた電話番号を財布に入れたまま一時帰国したところ、実家にあった昔の旅行の思い出コレクション(←切符とか美術館リーフレットなどのコレクション)の中に同じ人の電話番号が書いてある紙を見つけたから。もじゃもじゃうさぎは「歩く電話帳」と言われるくらい電話番号の記憶力だけすぐれているので、その紙を見ながら「あれ、この番号最近見覚えがあるなぁ」と思って財布をあさって発覚。別に電話したりとかはしていないけどね。

2. 不審人物?

2007年、友人の引越しの際にスーツケースを貸したときの話。

引越し後のある日、彼女に夕食をごちそうになり真夜中にスーツケースとともに住宅地の中を徒歩で帰宅中(ちなみに友人宅は徒歩圏内)、パトロール中のパトカーがいきなり目の前で停まり、警官が尋問してきました。「何を運んでるんですか?」と。そんなに怪しかったかなぁ ? でもあまり突っ込まれたりスーツケースの中を見られたりしなくてよかった。だって、中には彼女の家に行く前にスーパーで買ったトイレットペーパー12個が入ってたから。真夜中のパリ16区(閑静な住宅地)でスーツケースにトイレットペーパーを詰めて運ぶ東洋女って、これはこれで妙でしょう。

そういえば警察がらみの別バージョン。サンジェルマン・アンレーのお城の庭にちょっと高くなって柵がついている場所があるのですが、そこで柵の向こうの景色をぼーっと見ていたら、背後を通ったパトカーの警官が「飛び降りないでくださいよー」と言って通り過ぎて行った。いやいや、飛び降りないし。そんなに悲壮感ただよってた?…なんてこともずい分昔にありました。

3. サッカーのアルジェリア人サポーターの大集団のど真ん中で・・・

2009年11月、アルジェリアとどこかのサッカーの試合でアルジェリアが勝った日、ポルト・マイヨーに住む友人の家にお邪魔していて、終電間際にメトロまで送ってもらいました。ポルトマイヨーのロータリーには熱狂するアルジェリア人サポーターが大集結で、あの広いロータリーを占拠して大騒ぎ。あちこちで鳴り響くクラクションと車に箱乗りのアルジェリア人の歓声と爆発音、そしてもうもうと立ち込める煙で、もう祭りだか暴動だかわからない状態でした。

「なんかすごいね、気をつけて帰らなきゃ」といって友人と別れたのですが、メトロの通路を歩いていたら「今日はいつもより早くメトロは終了しました」とのことで、適当に近くの出口から追い出されてしまいました。

ところが階段を上がったところは、よりにもよってロータリーの中央の中洲のような場所。つまり、広場を占拠する熱狂アルジェリア人たちのど真ん中。振り返ればメトロの入口はすでに閉まっていて戻れません。え、ちょっと何の罰ゲーム? 友人の家に戻るのに、ここを横切るのいやなんだけど、中洲にとどまっているわけにもいきません。これは本当に怖かったです。でも怖そうに歩くとよけいに危なそうな気がしたので、意を決して、通るコースを先に決めて早足ですごい勢いで歩くことに。

結局、彼らもお祭り騒ぎに夢中で、通過するアジア女のことはどうでも良かったようで、誰かに何か言われることもなく広場を渡り終え無事友人宅に戻れました。でもたぶんフランス生活でいちばん怖かった思い出。

それにしても、フランスでフランス代表の試合の後よりアルジェリア代表の試合の後のほうが大興奮って、ちょっとはしゃぎすぎ!

4. マルセイユタクシーと酔っ払いブラジリアンマッチョとのナイトツアー

2010年の革命記念日、マルセイユに住む相方の友人夫婦の家へ小バカンスで遊びに行った日のこと。旧港で花火を見てからタクシーで友人宅に夜中に到着する予定になっていました。友人宅はマルセイユ13区のシャトー・ゴンベール。パリの場合1区と13区は近く、若干の雰囲気の違いはあってもほぼ同じ町並みと言えますが、マルセイユ13区というのは中心から遠く離れた田舎です。

東京都心と多摩、八王子方面の違いに近いと言えばイメージしやすいかな?

というわけで、真夜中近くにタクシーにスムーズに乗れそうな国鉄駅のタクシー乗り場へ向かいました。タクシーはいなかったのでしばらく待っていたところ、ようやく1台のタクシーが到着。運転手が、もうタクシーは来ないと思うからと言って私たちに、前に並んでいたニームへ行きたいマッチョな若者(けっこうイケメン)との乗合いをしきりにすすめてくるので、一度は断ったものの結局しぶしぶ乗りあうことに。

さすが映画「TAXI」でおなじみのマルセイユタクシーです。やることが普通ではありません。普通は乗合いとかさせない上に、シャトー・ゴンベールはニームと反対方向です。

私たち2人は後部座席、マッチョなイケメンが瓶ビール片手に助手席です。彼はフランス外人部隊のブラジル人兵士(ニーム駐屯てことかな?)。マッチョなのも納得です。でも、タクシーで呑むなよ…と思ったら、足元に置いてある迷彩バッグの中には瓶ビールがびっしり。次の瓶取り出して飲みながら運転手に絡んでる…「なんか反対方向じゃねえの?」とか突っ込んでます。 私たちにまで「マルセイユで何してんの?」なんて話を振ってきたから警戒した相方も「別に…」なんて「エリカ様」もびっくりしそうなそっけない返事をする始末です。

やがてブラジリアンマッチョに電話がかかってきます。どうも彼女と思しき人からの電話で、すごい勢いでけんかして罵ってる…。横目で相方を見ると、相方が固まっています。

目的地近くまで来て運転手が迷い始めると、「あ、あとは自分で探すので、もうここでいいです」と一刻も早く降りたそうな相方。真っ暗な田舎道に私たちをおろしたついでに、ちょっと用を足すと言って外に出た運転手は、私たちにぼそっと「いいな、俺なんてこれからニームまでだよ…」とつぶやいてから酔っ払いブラジル人を乗せて去っていったのでした。ニームまで130kmの道のりです。運転手頑張れ…。

5. リヨンで高校の同級生と再会

2014年にリヨンに引越してから、高校時代のクラスメートと卒業式以来のリヨンでの再会。出席番号は近かったものの当時特に親しかったわけではないので卒業後連絡を取り合うこともなかったのですが、きっかけはフェイスブックに「この人、もしかして知り合い?」と聞かれたこと。最後に西新宿(謝恩会)で見た人とよその国のしかも地方都市で再会して公私ともどもお世話になるとは全く予想していませんでした。顔本、賢い使い方をしていないけれど、たまには何かの役に立つものなんだなぁ…と妙に感心したエピソードです。

おかげさまでリヨンでの新生活を順調に始めることができました!

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